ブックタイトル新太陽エネルギー利用ハンドブック

ページ
19/24

このページは 新太陽エネルギー利用ハンドブック の電子ブックに掲載されている19ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

新太陽エネルギー利用ハンドブック

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

新太陽エネルギー利用ハンドブック

第5章太陽電池の評価とシステム技術5・1太陽電池の評価技術5・1・1出力評価(1)はじめに太陽電池の性能を評価する条件は,標準試験条件(Standard Test Conditions: STC)と呼ばれており,入射光の照度1kW/m 2,基準太陽光(Air Mass 1.5 Global:AM1.5G)スペクトル,デバイス温度25℃と一般的に定められている.本項では,主に太陽電池セル・モジュール単位で出力評価を行う室内評価技術,また,屋外で行う太陽電池モジュール・アレイ単位の出力評価技術について解説する.(2)基準太陽電池セル太陽電池の出力の絶対値を評価する際に,放射照度は基準太陽電池セルの短絡電流値を基準とする.基準太陽電池には,一次基準太陽電池セル,二次基準太陽電池セル,二次基準太陽電池モジュールの3種類があり,認定機関や産業界においては,一次基準太陽電池セルとの比較により校正値を与える二次基準太陽電池セルが一般的に用いられる.図5・1・1に基準太陽電池セルの例を示す.現在一次校正が可能であり実績のある国は日本,ドイツ,米国,中国であり,この4ヵ国の「Qualifiedラボ」の平均値が,国際根幹比較参照値「世界太陽電池スケール(WPVS)」として維持されている.基準太陽電池セルのトレーサビリティは,文(1献)に詳細に記述されている.(3)室内出力評価技術室内評価では,太陽電池セルや太陽電池モジュールのI-V測定を,太陽光をランプで疑似したソーラシミュレータを用いて行う.セル用のシミュレータを図5・1・2に,モジュール用のシミュレータを図5・1・3に示す.基準太陽電池セルの短絡電流値が校正値と一致するとき,ソーラシミュレータの放射照度が1kW/m 2であると判断する.ただし,最高クラスのソーラシミュレータであっても,その疑似太陽光のスペクトルは基準太陽光スペクトルとは完全には一致しない.そのために,基準太陽電池セルと測定サンプルの分光感度が完全に一致している場合を除いて,下記の式で表されるスペクトルミスマッチ補正を行う.図5・1・2太陽電池セル測定用定常光ソーラシミュレータの例図5・1・1基準太陽電池セルの例図5・1・3太陽電池モジュール測定用ロングパルスソーラシミュレータの例? 149 ?