ブックタイトル新太陽エネルギー利用ハンドブック

ページ
18/24

このページは 新太陽エネルギー利用ハンドブック の電子ブックに掲載されている18ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

新太陽エネルギー利用ハンドブック

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

新太陽エネルギー利用ハンドブック

検討後にも高効率化技術開発を進めており,これまでに電極の配線構造・色素吸着法・電解液組成の更なる改善などにより,変換効率をη(ap) = 9.2%まで向上させることに成功している(図4・1・2).??? ????????????????????????????????????????? ??? ??? ??? ??? ????????????1000?????????3?図4・1・325 cm角モジュールでの耐湿性試験B-2における変換効率変化図4・1・2耐久性仕様5 cm角セルでの効率改善に伴うI-V曲線の変化この高い耐久性を有する5 cm角セル開発で得られた知見を活かし,DSCの大面積化開発も進めてきた.大面積モジュールの各要素技術開発用としては,25cm角の面積に2つのユニットセルを持つ25cm角モジュールを設計し,その変換効率改善および耐久性試験を実施した.この25 cm角モジュールの試作当初では,セル封止時にかかる熱などによって,5 cm角セルよりも大幅に変換効率が低くなってしまう状況も発生した.この改善としてセルへのダメージを軽減できる封止方法などの開発を行い,25 cm角モジュールにおいて変換効率7.4%の値を得る事ができた.しかし,このモジュールでのユニットセル効率は,未だVoc, FFのそれぞれが5 cm角セルと比べ1割近く低い値となっており,今後の改善点となっている.また,モジュールの耐久性検討では,それまでの5cm角サイズの印刷精度で25 cm角の印刷を行った場合,1モジュール中に数カ所の保護層欠陥部が発生してしまうことが見いだせた.この欠陥をなくすために,従来よりも印刷精度を高め,大面積にも適用可能な保護層形成技術を開発した.更に,大面積モジュールでの電解液封止方法も改善を進め,大面積でも安定的な封止を可能とする技術開発を行った.これらの改善の結果,25 cm角モジュールでも5 cm角セルと同等の耐久性を確立することに成功し,変換効率7.2%の25cm角モジュールにおいて耐湿性試験B-2 (85℃,85%RH,1000時間)での相対効率低下3%を達成した(図4・1・3).上記の25 cm角モジュールは他のJIS C8938試験図4・1・450 cm角DSCモジュールの外観(温度サイクル,温湿度サイクル,光照射)では,より高い性能保持率を示し,その相対効率低下は1%以内であった.この様に,NEDOプロジェクト「太陽光発電システム次世代高性能技術の開発」におけるDSCモジュールの中間目標である7%以上の効率かつJISC 8938試験での相対効率低下10%以内を,フジクラでは平成24年度前期までに達成できた.更なる大面積化の技術開発としては,50 cm角の基板を用い,その中に25 cm角モジュールのユニットセルを2行×4列の形状で配した50 cm角モジュールの開発も進めている.この50 cm角DSCモジュールの外観を図4・1・4に示す.こちらも試作当初ではユニットセル間の性能のばらつきが大きく,モジュールとしての性能を均一化することなどに課題があったが,25 cm角モジュールで開発した電極作製・封止プロセス改善技術を適用することで,50 cm角モジュールの8つのユニットセルの効率をほぼ均一化する事に成功し,50 cm角モジュールでの変換効率6.7%を達成した.実際の屋外動作試験として,本モジュールを用いた試験も実施しており,これまでのところ屋外での1ヶ月以上の安定動作は確認できている.これらのDSCモジュール開発技術を基として,平? 132 ?